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季刊誌第3号

4 時間前
読了時間: 4分

第3号の季刊誌を発行しました。佐賀の秋と言えば、バルーン(熱気球)です!毎年10月末から11月頭にかけて「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」が開催されています。今回の表紙はバルーンの染め帯を締めて、バルーン会場である嘉瀬川河川敷で撮影しました。

撮影日は8月末で38°あり大変でしたが、季刊誌をお配りしていると評判が良く報われます。

表紙写真は、佐賀の四季折々の風景に着物姿が溶け込むようにと思っています。次号はどんな風にしましょうかね。



【染め帯 一本の帯に、あそび心を】

繊細な染帯の技法で、色や柄を豊かに表現。

装いに季節感や個性を添えてくれる、楽しい帯です。


帯には、大きく分けて糸を織って模様を出す「織帯」と、白生地に色や柄を染める「染め帯」があります。

織帯は織機に糸を掛けて織り上げるため、同じ色柄がまとまった本数織り上がります。そのため、たくさんの方に手に取っていただきやすい意匠が中心になります。

一方染め帯は、職人が白生地から一枚ずつ柄を描いてつくります。だからこそ、少し大胆な色使いや、季節を思いきり楽しむ柄、趣味を取り入れたものなど、自由な表現がしやすいです。ご希望の図案をもとに、オリジナルの帯を誂えることもできます。

ひな祭り、夏のペンギン、秋の紅葉、そしてクリスマス。締める時期が限られるデザインでも、毎年その時期に「この帯を締めよう」と、季節を待つ楽しみがあるのも、きものならではです。佐賀の秋を彩るバルーンも、そんな染め帯だからこそ生まれた一本です。

着物は同じでも、帯が変われば装いの表情は大きく変わります。季節や行事、自分の好きなものを小さな一枚の中に表現する。染め帯には、そんなあそび心が詰まっています。



【着物に対する思い】


「着物に対する思い」というお題で何か書いてください、との原稿を依頼された。両親の着物姿は、ハレの日も含め見たことが一度もない。実家には男物も女物も、「着物」と呼ばれるものは何ひとつ存在しない。扇子すら無い。そんな家庭に育った自分に「着物に対する思い」は、ずっと欠片もなかった。

そんな自分が今年初めて着物を着ることになった。きっかけは、始めて五年目になるお茶のお稽古だ。先生から「五年も稽古を続けているなら、そろそろ着物で稽古を」と促されたことであった。

「えっ、着物?着たことないし、そもそも持ってないし…」と思うも、きもの平安さんにお助けいただきながら、今年の1月に初めて誂えた着物を着るようになり、袷、単衣、夏物と変わりながら今に至る。

最初はなかなか着るにも時間はかかるし、着るだけで汗だくになる。それでも、月三回のお茶のお稽古の度に着るようになり、八ヶ月余り。着る時間は短くなり、汗をかかないコツを少しつかみ、ゆっくりの新たな学びに些細な喜びを感じている。

着物を何回も着るうちに、体に変化があらわれてきた。袴の腰板と紐の結びのおかげで、お点前での背筋の伸ばしが格段に楽になった。腰板と後紐がコルセットとなり、肩甲骨周りが伸び、いわゆるスマホ巻き肩もなくなった。「よい姿勢」の正座が無理なくできるようになってきた。筋力も付いた?それは錯覚かな。

そう、自分にとっての「着物に対する思い」は、姿勢を楽に、でもまっすぐに、健康維持のひとつと近頃感じている。日本人なのに遅い気づきかな、とも思っている。



【きものが教えてくれること】


 最近、30代・40代の、私と同年代のお客様が少しずつ増えてきました。

「これから着物に少しずつ触れていきたい」「日本の文化や教養として学びたい」「子どもの入卒で着たい」。そう言って、お仕事や子育ての合間を縫って来てくださいます。(写真はお子様連れで、着付教室に来て下さった時の一枚です)

 若い頃は、きものは特別な日に着るものという印象が強かったかもしれません。しかし、年齢を重ねるにつれ、装うことだけではなく、その背景にある季節や文化まで含めて、着物をたしなみたいと思う方が増えていると感じています。

 

今は「コスパ・タイパ」「何にでも合わせられる」といった、効率や汎用性が重視される時代です。着物は着付けに時間がかかる、絹は家ではお手入れできない、値段も高価。現代人が求めるものとは、正反対なのかもしれません。それでも、絹の光沢や染めの美しさ、着物を纏う高揚感、誰かを想う気持ちは、何にも代え難いものです。紐を一本一本結びながら、人を想う。着るたびに「人生であと何回こんな気持ちになれるだろう」と思わせてくれるのは、きものだけです。

 便利さだけが、豊かさではありません。さまざまなことが便利になった今だからこそ、あえて少し手間のかかる時間を楽しむ。一つ一つに丁寧に向き合い、季節を待ち、その時にしかできない装いを楽しむ。そんな時間にも、豊かさがあるように思います。


佐賀市神野東3-6-1 

0952-31-4668

火曜-土曜 10時-18時(日月祝休み)

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